AMD Ryzen 7 5700XとRTX 4070 Ti SUPERを組み合わせたときの、ゲーム性能をまとめた記事です。
ゲームをプレイしたりYouTubeライブ配信をしながら、スコアやフレームレートを計測しています。
この記事を読めば5700XとRTX 4070 Ti SUPERの性能を知ることができ、ゲーミングPCやパーツ購入をするときに迷うことが無くなります。
PC購入をお考えの方は、記事の最後におすすめゲーミングPCを紹介しているので、ぜひそちらからご購入ください。
- 5700Xと4070 Ti SUPERの仕様
- 5700Xと4070 Ti SUPERのゲーム性能
- 5700Xと4070 Ti SUPERがおすすめな人
- 5700Xと4070 Ti SUPER搭載のゲーミングPC
5700Xと4070 Ti SUPERはFHD~WQHD向けに優れた組み合わせです。ぜひ検討してください!
Ryzen 7 5700Xの仕様
Ryzen 7 5700X | |
---|---|
コア数 | 8 |
スレッド | 16 |
ベースクロック | 3.4 GHz |
ブーストクロック | 4.6 GHz |
キャッシュ | L1:512 KB L2:4 MB L3:32 MB |
TDP | 65W |
CPUソケット | AM4 |
対応メモリ | DDR4 |
対応チップセット | X570 , X470 , X370 B550 , B450 , B350 A520 |
内蔵グラフィックス | なし |
発売日 | 2022年04月 |
Ryzen 7 5700Xは価格と性能のバランスが非常に良く、多くのミドルクラスBTOパソコンに採用されています(2024年12月現在)
CPUソケットがAM4という規格で、メモリがDDR4までの対応ということもあり、将来のCPU交換やグレードアップの幅はほぼありません。しかし、どちらもゲームプレイにおいて全く不都合は無い仕様です。
消費電力(TDP)が65Wという省電力CPUのため、電気代にも優しいCPUとなっています。
Cinebenchによるベンチマーク
Cinebenchの結果では、Intel Core i5-13400Fの性能より少し劣る結果です。
性能は低く見えてしまいますが、ゲームプレイには十分な能力を持っています。
5700Xは価格が安く、手に取りやすいCPUです。性能が低く見えますが、ゲームプレイに支障はありません。
RTX 4070 Ti SUPERの仕様
RTX 4070Ti SUPER | |
---|---|
GPUコア | AD103 |
CUDAコア数 | 8448 |
ブーストクロック | 2610 MHz |
ベースクロック | 2340 MHz |
VRAM | 16GB GDDR6X |
メモリスピード | 21Gbps |
メモリバス幅 | 256-bit |
メモリ帯域幅 | 672 GB/s |
L2キャッシュ | 48MB |
NVENC AV1 | 2基 |
DLSS | DLSS 3.5 |
ポート | HDMI 2.1a x1 DisplayPort 1.4a x3 |
最大消費電力 | 285W |
システム 電源容量 | 700W |
発売日 | 2024年1月24日 |
RTX 4070 Ti SUPERはWQHD(2560×1440)をメインターゲットとしたGPUです。
FHDでは超快適にゲームプレイができますが、グレードが下のRTX 4070 SUPERと近いフレームレートになることが多く、コスパ的に良いとは言えません。
逆に、WQHDや4K、高画質設定にしても高フレームレートで快適にゲームプレイができる性能を持っており、高解像度モニターを使う人には最適のGPUとなっています。
また、RTX4000シリーズはDLSS 3.5やフレーム生成に対応。ゲーム側で設定ができると、より高いフレームレートでさらに快適にゲームを遊ぶことができます。
RTX 4070 Ti SUPERはWQHDがターゲットですが、4Kゲームも遊べる高性能GPUです!
検証PCの仕様
メモリ | CORSAIR DDR4 32GB(16GB×2) |
CPUクーラー | Deepcool AK400 |
マザーボード | ASRock B550M Pro RS |
電源 | 750W |
PCケース | Thermaltake S100 TG Snow Edition |
検証には自作PCを使っていて、パーツのグレードは一般的な物です。極端に価格や性能が高いパーツは使っていません。
一般販売されているBTOパソコンに近いパーツ構成のPCです。
ゲーム別ベンチマーク
ゲーム別のベンチマークは、3種類の解像度(FHD・WQHD・4K)で計測しています。
グラフィック設定は低設定やウルトラ設定など、ゲームによって軽い調整と重たい調整でベンチマークを取りました。
【軽量】エーペックスレジェンズ
FPSゲームの中では処理負荷が低めのApex。公平なベンチマークを取るために、訓練場で約3分間、走る・撃つ・ウルト使用などで計測しました。
低 | 高 | |
---|---|---|
FHD 1920 x 1080 | 298fps (232) | 278fps (173) |
WQHD 2560 x 1440 | 288fps (127) | 269fps (114) |
4K 3840 x 2160 | 231fps (64) | 172fps (53) |
低設定なら、4Kまで平均200fps以上でプレイ可能です。
テルミットやウルトを使うと一時的にfpsが下がりますが、画面がカクつくほどではありません。
低設定であれば高いフレームレートで快適に遊べ、モニター性能も活かしたゲームプレイが可能です。
【軽量】FORTNITE
フォートナイト(チャプター6)はDirectX12で計測しました。計測には、リプレイ機能を利用しています。
低設定 | 最高設定 | |
---|---|---|
FHD 1920 x 1080 | 252fps | 81fps |
WQHD 2560 x 1440 | 238fps | 63fps |
4K 3840 x 2160 | 222fps | 45fps |
低設定なら、どの解像度でも高フレームレートで遊べます。
逆に設定を高くしてしまうと、急激にフレームレートが落ち込むので、低設定でのプレイがおすすめです。
設定を低くすると、フレームレートだけでなく敵の視認性も良くなります。
最低設定がおすすめな理由はここをクリック
FORTNITEのグラフィック設定は低設定がおすすめです。
設定を低くすることで高いフレームレートが出せ、さらに視認性が上がります。
設定を高くすると草木がリアルになりますが、敵が見えにくくなってしまいます。
プロのeスポーツプレイヤーは低設定かパフォーマンスモードでプレイされています。
画面のリアルさよりも、敵の見やすさやフレームレートを優先した低設定でプレイしましょう。
【中量】Call of Duty : Black Ops 6
Cod:BO6はFPSの中では少し重めのゲームです。ゲーム中に実装されているベンチマークで計測しました。
最低設定 | 極限設定 | |
---|---|---|
FHD 1920 x 1080 | 183fps | 118fps |
WQHD 2560 x 1440 | 174fps | 90fps |
4K 3840 x 2160 | 121fps | 52fps |
FHDの最低設定では平均183fpsが出せています。
WQHDでも平均174fpsで、快適なプレイが可能です。
WQHDまでは、高リフレッシュレートモニターの性能も十分引き出せますね!
【軽量】ストリートファイター6
格闘ゲームのストリートファイター6は動作が軽快で、要求スペックも高くありません。
ストリートファイター6の専用ベンチマークソフトと、実際にランクマッチをプレイして確認しました。
ベンチマーク結果では、試合中のフレームレートがFHD~4Kまで59.97fps(ほぼ60fps張り付き)になります。
実際に4K HIGHEST設定でオンラインランクマッチをプレイしてみました。
操作に影響しない演出時は50fps台に落ちることがありましたが、それ以外は60fpsを切ることがありませんでした。
ストリートファイター6は、どの解像度でも高いフレームレートが出せ、快適にプレイが可能です。
4Kでも60fpsで戦えるので、綺麗な画面で試合ができます!
【中量】FF14
FF14は処理が軽めのMMOゲームです。専用ベンチマークソフトで計測しました。
15000以上で「非常に快適」
FF14 | 標準品質 | 最高品質 |
---|---|---|
FHD | 26675 (212fps) | 非常に快適23329 (184fps) | 非常に快適
WQHD | 23450 (182fps) | 非常に快適18791 (143fps) | 非常に快適
4K | 15921 (114fps) | 非常に快適とても快適 11810 (84fps) |
FF14は4K 標準品質まで「非常に快適」となりました。
4Kの最高品質でも平均84fps出るのでプレイは快適です。
ここまでスコアが高いなら、どの解像度でも快適にプレイできますね!
【重量】サイバーパンク2077
PCゲームの中では重量級のサイバーパンク2077(Ver2.2)。ゲームに実装されているベンチマークで計測しました。
CyberPunk 2077 | 高 | レイトレ ウルトラ |
---|---|---|
FHD(1920 x 1080) | 133fps | 73fps |
WQHD(2560 x 1440) | 135fps | 73fps |
4K(3840 x 2160) | 92fps | 66fps |
サイバーパンク2077は、4Kのレイトレウルトラでも平均60fpsが出せます。
ただ、レイトレは処理が重たいのでフレームレートが落ちやすくなるため、DLSSとフレームジェネレーション(フレーム生成)を使ってプレイすることをおすすめします。
個人的にはレイトレは画面がギラギラして目が疲れるので、普通の高設定でプレイすることをおすすめします。
フレームジェネレーションでfpsを上げる!
サイバーパンクはDLSSとフレームジェネレーション(以降FG)に対応しています。
WQHDのレイトレウルトラでテストをしてみました。
街の中で、特に重たくフレームレートが落ちやすい場所で計測しています。
WQHDのレイトレウルトラは平均60fps前後出ているため、FGを使えばさらに快適にゲームが遊べます。
FGオンにするとフレームレートがさらに上がります。限界までフレームレートを出したいときに使ってみましょう!
DLSSの説明は、ここをクリック
DLSS(Deep Learning Super Sampling)は、NVIDIAが開発したAIベースのレンダリング技術です。この技術は、低解像度の画像をAIを使って高解像度に変換し、ゲームのフレームレートを向上させることができます。
DLSSのメリット
- 高解像度の映像を実現:低解像度でレンダリングした映像をAIが補完し、高解像度の映像を実現します。これにより、より美しいグラフィックを楽しむことができます。
- フレームレートの向上:低解像度でレンダリングするため、GPUへの負荷が軽減され、フレームレートが向上します。これにより、よりスムーズなゲームプレイが可能です。
- パフォーマンスの最適化:AIがリアルタイムで映像を補完するため、常に最適なパフォーマンスが発揮されます。
DLSSは、特に高解像度でのゲームプレイやリアルタイムレイトレーシングを行う際に効果を発揮し、より高品質な映像と快適なゲーム体験を提供します。
FGの説明は、ここをクリック
フレームジェネレーション(FG)は、NVIDIAのRTX 4000シリーズに搭載されている新しい技術です。AIを活用して、実際にレンダリングされるフレームの間に新しいフレームを生成することで、フレームレートを向上させます。
FGのメリット
- フレームレートの大幅な向上:実際にレンダリングするフレームの数を増やすことなく、AIが中間フレームを生成することで、フレームレートを劇的に向上させます。これにより、より滑らかなゲームプレイが実現します。
- 遅延の低減:フレームジェネレーションは、低遅延でフレームを生成するため、リアルタイム性が重要なゲームでも高いパフォーマンスを発揮します。
- ゲーム体験の向上:フレームジェネレーションを活用することで、視覚的な体験が向上し、特に動きの速いシーンやアクションが多いゲームで効果が顕著です。
フレームジェネレーションは、特に高フレームレートが求められるeスポーツタイトルや、動きの激しいゲームで有用です。この技術を活用することで、より快適で没入感のあるゲーム体験が提供されます。
これらの技術を活用することで、最新のゲームでも高品質な映像と滑らかなフレームレートでプレイすることができ、ゲーミング体験がさらに向上します。
【超重量】フライトシミュレーター2024
超重量級のゲームのフライトシミュレーター2024。ディスカバリーのイェーテボリでフレームレートを計測しました。
次に、WQHDのハイエンド設定で、DLSSとフレーム生成を使ってテストです。
DLSSとフレーム生成を使うと、約1.6倍フレームレートが上がりました。
WQHD ハイエンド設定は、もともと60fps近く出ているのでゲームのプレイは問題ありませんが、より高いフレームレートでプレイしたい場合にDSLLやフレーム生成が有効であることがわかります。
フライトシミュレーター2024はかなり重たいゲームです。DLSSとフレーム生成を積極的に使うことをオススメします。
フレーム生成は万能ではありません。20fpsのゲームを50fpsに引き上げたとしても、ゲームの重さは残ります。元のフレームレートが60fps程度出ているものを、さらに快適にする機能と考えましょう。
YouTubeでライブ配信
5700Xと4070 Ti SUPERのPC1台でYouTubeライブ配信をしてみました。チームデスマッチをプレイしています。
- 配信:OBS
- 解像度:WQHD
- ビットレート:12000 bps
- 映像エンコーダ:NVIDIA NVENC AV1
- Apexの設定:低
普通に走っているときで平均270fps前後。
至近距離の戦闘でも、230fps前後で撃ち合えます。
バトル全体では200fps~299fpsの間で推移するので、配信をしながらでも快適にプレイ可能です。
WQHD・低設定でライブ配信をした結果
- 平均fps:271fps
- 最高fps:300fps
- 最低fps:207fps
バトル全体を通して見ると、全てのシーンで200fps以上でプレイできています。
フレームレートの上下幅は広いですが、配信をしながらのプレイは快適に行えました。
Stable DiffusionのAI画像生成速度
ゲームではないですが、AI画像生成のStable Diffusionも計測してみました。
グラフのバーが短いほど、画像生成速度が速いことを意味します。
今回は「5700X+RTX4070Ti SUPER」がテストをした結果です。
Stable DiffusionをローカルPCで実行する場合、グラボ性能が速度に大きな影響を与えます。
特に、画像生成速度はRTX4070以上から急激に早くなり、トライアンドエラーの時間も短縮可能です。
本格的に画像生成AIを使うならRTX 4070以上をオススメします。
RTX4070Ti SUPERがあると、トライアンドエラーの時間も短縮できて作業がはかどります。
5700Xと4070 Ti SUPERのメリット・デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
WQHDゲームがとても快適に遊べる 4Kゲームも遊べる 重たいゲームもしっかり遊べる | FHDでは4070 SUPERと差が少ないゲームがあり、コスパが悪く感じる AM4ソケットでCPUの拡張性が狭い PCの価格が高くなる |
5700Xと4070 Ti SUPERはWQHDがメインターゲットです。
ただし、FHDでは5700Xと4070 SUPERの組み合わせに近いフレームレートしか出せないゲームがあり、場合によってはコスパが悪く感じるかもしれません。
WQHDや4Kでは効果が実感しやすく、高いフレームレートでとても快適にゲームプレイが可能になります。
PC価格は27万円~30万円(2025年1月現在)が多く、性能が高いゲーミングPCを求める方に最適です。
WQHDを快適にプレイするのに最適なスペックですね。
5700Xと4070 Ti SUPERの組み合わせはこんな人におすすめ
- 予算27万円以内
- WQHDでとても快適にゲームを遊びたい
- 4Kゲームをカジュアルに遊びたい
- 将来、CPU交換などのアップグレードを考えていない
- PC購入のコストを抑えたい
5700Xと4070 Ti SUPERの組み合わせは、FHDとWQHDゲームがとても快適に遊べます。
ゲームだけでなく、実況配信やクリエイティブ系の作業も難なくこなせます。
CPUのソケットがAM4なので、今後のCPUアップグレードなどの拡張性は広くありませんが、パーツ交換をしないならコスパが良いPCです。
5700Xと4070の組み合わせは、FHDゲームを高フレームれーどで超快適に遊びたい、もしくはWQHDゲームを快適に遊びたい人向けの構成です。ぜひ検討してみてください。
5700Xと4070 Ti SUPER搭載ゲーミングPC
5700Xと4070 Ti SUPERが搭載されたおすすめPCです。CPUは最後にリンクを掲載しています。ぜひここからご購入ください。
メーカー 商品名 | 仕様 | コスパ | ゲーム /配信 | デザイン | 静音性 | サポート | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
充実サポートで初心者も安心! NEXTGEAR JG-A7G7A 参考価格: 269,800円 | CPU:Ryzen 7 5700X CPUクーラー:水冷240mm グラボ:RTX4070Ti SUPER チップセット:B550 SSD:NVMe 1TB メモリ:DDR4 16GB 電源:750W BRONZE 送料無料 公式サイトを見る | サポートがとても充実。 24時間電話対応や3年保障がある。 特に初心者は安心です。 この価格で水冷CPUクーラー付属。 少しファンの音が大きめです。 配信ではファンの音を拾わないように 気を付けましょう | |||||
オシャレなPC!幻界LB! STORM LB-57X47TiS 参考価格: 269,800円 | CPU:Ryzen 7 5700X CPUクーラー: MSI 液晶付き水冷240mm グラボ:RTX4070Ti SUPER チップセット:B550 SSD:NVMe 1TB メモリ:DDR4 32GB 電源:850W GOLD 送料:2200円 公式サイトを見る >>幻界LBのレビュー記事 | 見た目と性能を両立させたPC。 STORMの幻界LBは、性能はもちろん 見た目にもこだわりを持っています。 270°強化ガラスと美しいライティングで 持っていることの満足感が高いPCです。 | |||||
落ち着いた見た目のPC! G-GEAR GE7A-H242/BH 参考価格: 259,800円 | CPU:Ryzen 7 5700X CPUクーラー:空冷 グラボ:RTX4070Ti SUPER チップセット:B550 SSD:NVMe 1TB メモリ:DDR4 16GB 電源:850W GOLD 送料:2200円 公式サイトを見る | 落ち着いた見た目のPC。 RGBや派手な見た目が苦手な方にピッタリ。 落ち着いた見た目で、どんなお部屋にも マッチするデザインです。 店舗もあるので、相談しやすいショップです。 | |||||
納期が早い! GALLERIA XA7R-R47TS 参考価格: 307,980円 | CPU:AMD Ryzen 7 5700X CPUクーラー:静音空冷式 グラボ:RTX4070Ti SUPER チップセット:B550 SSD:NVMe 1TB メモリ:DDR4 16GB 電源:750W GOLD 送料:3,300円~6,600円 公式サイトを見る | 低コスト高パフォーマンスモデル。 納期が早い。 マイクラとXBOX Game Pass付き。 ゲームメインでPCを使いたい人にピッタリ。 到着してすぐに遊びたい人におすすめです。 |
RTX4070Ti SUPERグラボ検索
5700Xと他のGPUの組み合わせリンク
- 5700X+4060Ti:FHDが超快適な組み合わせ
- 5700X+4070:FHDが超快適、WQHDが快適な組み合わせ
- 5700X+4070 SUPER:FHDが超快適、WQHDがかなり快適な組み合わせ
コメント